百合とメガネと大体駄文

ブログ名のとおりです

改めて考え直す巨大感情論

ごきげんよう。ブログのテーマを変えてみました。気分です。

11月24日に東京で行われる文学フリマに合同誌を出す友人がいまして、何故か声がかかったので私も1つ作品を寄稿しました。

ゆりーだむって名前の合同誌です。

百合なら何でも自由という無法地帯すぎる合同誌です。

私は数式百合(主にフーリエ変換)をテーマに寄稿しました。

一般受けするかは謎ですが興味あったら是非。

 

閑話休題。その作品を作る上で「巨大感情ってなんや」と思ったので自分なりの解釈をまとめて置こうと思います。

 

 

巨大感情という言葉が出てくるまでの経緯

皆さんリズと青い鳥って映画はご存知でしょうか。(オタクは気に入った作品の話しかしない)(見てないなら見て)

2018年百合界をなかなかに騒がせた映画だと個人的には思っています。

見た人の感想を見ると、結構「大きな思いが─」とか「果てしなくデカい感情がぶつかり合って─」などがあった気がします。

そして、Googleの検索で2011年1月1日から2017年12月31日までの記事を指定して「巨大感情」と検索してみても、「巨大な感情」「巨大不明感情」と直接、巨大感情というワードが出た形跡が見られません。

今度はもう少し伸ばして2018年4月20日までで調べてみました。するとちょこちょこ巨大感情という言葉は出てくるので、元々若干パワーワード気味だった巨大感情というフレーズがリズと青い鳥の感想表現として使われて一気に普及したのかなと思います。

余談ですが、巨大感情でググると結構百合が引っかかるっぽいです。n迅社のアンソロのおかげだと思いますが。

 

巨大感情とは

ここが一番の論点であり、解釈が大きく別れるところでしょう。

私の解釈としては、相手に対する気持ちが時間を掛けて積もりに積もったものだと思っています。

リズと青い鳥でも、作中の童話のリズと青い鳥に希美とみぞれを重ねながらお互いの気持を中学時代、高校での希美の退部と時系列を追って描写してると思います。

「う〜んこれは巨大感情!w」と思った百合姫の2019年5月号に載ってる「蔓日々草」という作品があります。これもまた表面だけ読めば社会人のお話なのですが、作中でも昔を振り返り、ただの腐れ縁との関係に感情を畳み込んでいます。

なので、巨大感情を作り上げるには他愛もなかった当時の日常を思い出バイアスや、キャラの主観などで育成するための過去が必ず必要ではないかと思います。

 

巨大感情を百合に昇華する

巨大感情な感情を育てれば後は簡単だと思います。お互いがお互いに持つ巨大感情をぶつけて百合ビッグバンを起こせばいいんです。

リズのように「大好きのハグ」をきっかけにお互いの気持ち暴露大会とか、蔓日々草のように相手を表面上祝う形の裏に大きな思いを乗せるとか、まだ巨大感情だと思える作品に多く出会えていないので例がこれくらいしか思い浮かびませんが、こんな感じだと思います。

 

巨大感情を作品の構造として考える

自分で作品書いていたり、友人の原稿を見たりして思ったのですが、巨大感情モノって実は起承転結に落とし込むとすっげえ綺麗に収まるんじゃないのかと思ってます。

起:物語の始まり。登場人物とか適当に出す。設定もちょこちょこ出す。

承:ちょこちょこ出した設定と登場人物を使い、相手を思う気持ちに過去を絡めながら表現して巨大感情を育成する。

転:育成した巨大感情を、何かをきっかけに爆発させて思いをぶつけ合う。

結:気持ちをぶつけ合った二人が添い遂げたり添い遂げなかったりで元の日常に戻る。

なんか綺麗な形に落とし込めてる気がしませんか?私はします。

というか普段から起承転結意識してものを考えないので、世間一般のどんな作品でもこういう図になるのかもしれません。

 

最後に

結局まとまったのかまとまってないのか怪しい文章になってしまった感じがします。

やはりまだ言葉ができてから1年ちょいしか経っていないのと、普及していない(気づけていない可能性もある)おかげか、どうしても浅い感じの解釈と解説になったと思います。まあ私の勝手な解釈程度に思っておいてください。

ところでこのブログで何回巨大感情って言葉使いましたかね?