百合とメガネと大体駄文

ブログ名のとおりです

頭がリズバードされたので全身でリズバードしてきた その2

 

これの続きです

 

 

先日宇治にユーフォ聖地巡礼しに行っていたら聖地巡礼している翌日に「響け!ユーフォニアム」の魅力を探る-ストーリー編-ということで、京都文教大学の方でシンポジウムが行われることを知りました。

聖地巡礼しててユーフォに対する熱が異常に高かったので勢いで参加してきました。

 

最初にイントロダクションとして京都文教大学の山崎先生からオタク文化聖地巡礼についての話を聞きました。(このとき会場を勘違いしてて最初の数分聴けないというとんでもないミスを犯しました。)

話の内容としては、どのようにして聖地巡礼の文化が形成され、それが広まるのか。またSNSなどの普及によって聖地巡礼という行動の立ち位置はどのようなものとなったのか。と非常に面白い話でした。

 

次にもにさんの原作小説を中心とした論理の展開で「秀一と葉月はなぜ吹奏楽部に入部したのか」「食べ物の描写から見たシリーズの魅力」という解説。

秀一と葉月の吹奏楽部入部の経緯についてここまで考察するのかと驚きました。

まず着眼点に驚きです。普通現れてくる部員の入部の経緯なんて基本的に考えないじゃないですか。言われてみれば確かになんで葉月ちゃんはあんなにも吹奏楽部に固執していたのだろうかと思いながらも聴いていました。

特に葉月ちゃんの入部の経緯について、まさかの駐屯地が出てくるとは思いませんでした。

食べ物の描写の話をされてる時に、ちょうどサイゼリヤ梨々花よくばりセットらしきものの話が出てきて、昨日から一緒に巡礼しているのろくさんと2人で笑いをこらえながら聴いていました。

実際の講演内容については、もにさんの次のブログに載ってますのでよかったら。

(もにさんリンク掲載許可ありがとうございます。)

 

そしてひでさんの「舞台考察」

(ひでさん曰く「講釈」の類なので、必ずしも正しいというわけではございません)

舞台考察とは「作品の舞台と実際の舞台の歴史を結びつける」というものだそうです。

内容は3つあり、「あがた祭りの麗奈の白いワンピース」「宇治市の校区分け」「新入部員大量退部事件」と盛りだくさんでした。

まず1つ目の「あがた祭りの麗奈の白いワンピース」

こちらはユーフォ1期で麗奈と久美子があがた祭の日にわざわざ大吉山に登る話で麗奈が白いワンピースを着ていた理由についてです。

宇治神社には見返り兎の伝説があり、ここに皇太子が訪れたのですが、道に迷ったようです。しかし1羽の白いうさぎが現れ、うさぎがこの場所まで導いてくれたそうです。

この時のうさぎは何度も何度も後ろを振り返り、皇太子がついてこれているか確認しては道案内をしていたそうです。

アニメにも麗奈が何度も久美子の様子を確認しながら大吉山の展望台を目指しているので、この白いワンピースは見返り兎の伝説を表しているのではないか。という考察でした。

2つ目、3つ目の内容についてはひでさんのブログを見てもらったほうがわかりやすいかと思います。

 

この舞台に住んでいないと絶対に思いつかないであろう校区分けの話と、この校区分けから考える傘木希美が北宇治高校へと目指した理由の考察。

最初は「なんで校区分けなんてするのだろう」と思ってましたけど、最終的に南中出身の生徒が大量退部した問題につながっていて感動しました。

この講演を聞いて、確かになぜ南中の人たちがわざわざ遠い北宇治に進学したのかが謎でしかないです。久美子が「南中のフルートの音だ」とわかるくらいのフルートのエース傘木希美と、オーボエのエース鎧塚みぞれがなぜ北宇治に行ったのでしょうか。

 

私の想像ですが、受験になると親や先生からの情報ってあると思うんですよ。例えばA高校は元々男子高校だったから女の子が通う場所じゃないと言われて反対されるとか。

そしてこの親からの情報って大体古いんですよ。

「約10年前は北宇治高校は結構名の知れた強豪校だった」とも原作小説(1巻32ページ14行目)にあり、地域から吹奏楽部といえば北宇治なんていう太鼓判を押されてたのではないのでしょうか。

部長までやってきた希美なので、進路相談の時に部活の話はきっと出てきたでしょう。

「傘木さんは高校に入っても吹奏楽は続けるの?」とか三者面談の時に言われてそうな気がします。その時に先生から「そういえば北宇治は強豪校だったわね〜」みたいなアドバイスを貰って北宇治への進路を決めてたりしそうです。

もしくは、先ほどのブログの後編にもあるように、そのような感じで高校では絶対に金を目指している吹奏楽部員が「北宇治に行く」と言い出して、金を狙ってる人たちはみんな北宇治に行ったのではないのかとも考えられます。

他にも、学力的に大きな差がないということは、毎年毎年偏差値が変わって高校のランキング的なものが上下することが多いということが考えられます。

進路の時に異常なほど参考にされる偏差値を考えると、この受験の年は南宇治よりも北宇治のほうが偏差値が高かったのではなどの説も考えられます。

 

ここまで色々なことを考えさせてくれた大きな機会だったと思います。

ひでさんありがとうございました。

 

その後はパネルディスカッションで観光協会の人がユーフォが宇治に及ぼした影響の話を聞けたり、聖地巡礼をすることで新たなコンテンツの作成が可能になる等のめちゃくちゃアツい話をされていて、めちゃくちゃおもしろいシンポジウムでした。

このシンポジウムYouTubeとかで配信されねえかなと思っています。

そんな気軽に大学にはいけないので配信して欲しいです。

 

また、この京都文教大学ではサブカルチャーを研究されている先生がいるようで、シンポジウムの後に行われた響け!元気に応援プロジェクトのお楽しみ会で萌え起こしについてのミニセッションをやっていたのですが、めちゃくちゃおもしろかったです。

萌えという物が何が主体で構成されたのか、そしてその出来た萌えは「偶発的に萌えたのか」それとも「萌やそうとしたのか」というパワーワードが炸裂しながら萌えというものの体系が把握できたのは非常に面白かったです。

自分もこんな感じで百合に体系見出して教授になって研究費で百合漫画買いてえなぁと思いました。

 

 最後に、講演内容の掲載を快く承諾してくださったひでさんともにさんに謝辞を述べます。